ほのぼの文庫ーはじめにー

 児童書の紹介を中心としたブログ「ほのぼの文庫」を立ち上げまして、足掛け4年の月日が過ぎました。

 二人の子どもたちを育てながら絵本や児童書の読み聞かせをした経験から、人生における児童文学の大切さを感じました。児童文学の良書が読み継がれるために、児童文学を深く味わい、良書を見い出すためのサイトにしたいと思っています。
 時折、一般書籍も加わりますが、絵本や児童書の古典から新刊まで良書を見い出すたびに、レビューを書き、掲載していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。      

 初めの2年間は、まめに児童書の書評を更新することができましたが、一昨年より、個人的な事情でぼちぼちの更新となってしまいました。ブログ友の皆様には、気長にお付き合いいただき、感謝いたしております。

 また、梨木香歩さんの作品の植物アルバムを閲覧に来てくださる方が多く、植物アルバムを作成するにあたってお写真を提供してくださいました皆様(Botanical Garden 青木繁伸様(前橋市) Crystal Bear 小熊清史様(富山県魚津市) 日本の四季 布袋竹様(鹿児島市) 岡村葡萄園(新潟県)「花の家」(三浦半島・なずなさん)・「ハーブの畑」の皆様 )に改めて感謝致します。

 今後も多くの方々にご覧になっていただき、梨木香歩さんの作品鑑賞を深めていただけるとうれしく存じます。

 私事ですが、再就職先が決まり、4月からフルタイムで勤務することになりました。ブログの更新がままならず、コメント、トラックバックへの対応が遅れがちになるかもしれませんが、どうぞよろしくお付き合いくださいますようにお願い致します。

Photo_3  まざあぐうす(HNの由来は、こちらです。)             

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2008/03/30

絵本・ガーデニング・手作りの生活 ― 夢を追い続ける幸福 ターシャ・テューダー展

 松屋銀座で開催されているターシャ・テューダー展を観て来ました。NHKで放送された画像を通して見るのと違って、ターシャ・テューダさんが着ている洋服や使っているティーカップやお皿などの食器類、手作りの蝋燭やキルト、手書きのレシピなど現物を見ることができて、ターシャ・テューダーさんの息遣いが感じられるようでした。ターシャ手作りの洋服は、もし、同じ服が売っていたら、自分でも着てみたいなと思うくらい、縫製も丁寧で、可愛くて、上品で、センスが良かったです。

 コーギビルシリーズをはじめとして絵本の原画を見ることができたのが何よりうれしいことでした。

 絵本の世界で、そして、ガーデニングの世界で、夢をあきらめず、実現したターシャ

 ガーデニングからターシャを知る人、絵本からターシャを知る人・・・展示会に来ている方の年齢層が高いことを感じましたが、ターシャの世界に浸って、少女の頃の夢見る心を取り戻せたような気がします。

 すぐ近くの銀座三越では、MOOMIN PREMIUM COLLECTION in GINZAが開催中、たくさんの種類のムーミングッズが販売されている他、原作のムーミンの世界を味わうことができる作品の展示もあり、夢見心地の時間を過ごしました。

 会期:2008年3月19日(水)~31日(月)

 会場:松屋銀座 8階大催場 (中央区銀座3-6-1)

 開場時間:10:00~20:00

 詳細は、こちらです。

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2008/03/16

(ルーシー&スティーヴン・ホーキング・作/さくまゆみこ・訳)『宇宙への秘密の鍵』(岩崎書店)

 本書は、量子力学と相対性理論というふたつの大きな発見を踏まえて、その両方から導かれる宇宙の姿を初めて描いた天才物理学者スティーヴン・ホーキング博士とその娘で小説家のルーシーが世界中の子ども達のために書いた宇宙冒険物語。いまや世界約40ヶ国で出版され、世界のベストセラーとなっています。

 主人公の少年ジョージは、ペットのブタを追って隣の家に飛び込み、科学者のエリックと娘アニーに出会ったことから、スーパーコンピュータ<コスモス>によって、宇宙の旅へと導かれます。ジョージは、<コスモス>を通して、星の誕生と死や彗星を知り、宇宙に引き込まれていきますが、そこに不可解な行動を取るリーパー先生や暴力的で陰湿ないじめを繰り返す同級生の影が・・・。
 
 19のコラムと32ページの美しいカラー写真が本書の特徴と言えるでしょう。太陽系やブラックホール、物質や質量など、ストーリーを読み進める上で必要な宇宙や物理学の知識が別コラムにて挿入されていて、小学生でも理解できるような配慮が施されています。さらに、イラストの他、探査機によって撮影された天体写真やコンピューター処理画像が掲載されているため、宇宙を舞台に展開される冒険物語がよりリアルにイメージできます。

 

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2008/03/13

書評UP! 新藤悦子さんの新作『青いチューリップ 永遠に』(講談社)

 「ラーレ、ラーレ、青いラーレ 大地が血で染まろうと、天空に咲くは青いラーレ」と歌われるラーレとは、チューリップの花のこと。クルディスタンの山の中腹に咲く青いチューリップは、クルディスタンに春を告げる花だ。原産地のトルコではラーレは赤い花だった。
 羊飼いの少年ネフィは「青い」という言葉に力を込めて歌う。時は16世紀、スルタン・スレイマン一世のオスマン・トルコが全盛の時代、青いラーレは、都では、幻の花だった。

 羊飼いの少年ネフィがクルディスタンの山から持ってきた青いチューリップの球根から7年もの月日を費やして咲かせた幻の青いチューリップ。咲かせたのは神学校の教授で有名なチューリップ栽培家のアーデム教授だ。ネフィも教授のもとに留まり品種改良に協力している。

 宮廷の絵師頭シャー・クルーが「ペルシアの空の青だ」とうなる美しさ、目の覚めるような青、本物の青の中の青。妖しいほど美しい青であったが、「こんな花、咲かせてはいけない。よからぬことが、かならず起こります。」と言い、教授の妻アイラが一瞬のうちに引きちぎってしまった。アイラの言葉の通り、アーデム教授は都から追放され、アイラは亡き人となり、良からぬことが次々に起こり始め、ネフィと教授の娘ラーレの青いチューリップを巡る冒険物語が始まる。

 本書は『青いチューリップ』の続編として、前作から3年ぶりに刊行された。

 時が流れ、東の辺境の地から戻ったネフィとラーレは、ラーレの祖父であるシャー・クルーの家で生活することになった。ラーレは、女絵師になることを、ネフィムは、薬草帳を作ることを夢見ている。シャー・クルーのもとで絵師としての修業を積んでいるラーレが描いたペリ(ペルシャに伝わる善き妖精)の絵が、スルタンの妃フッレムの目に留まり、ラーレはハーレムに女絵師として招かれることに・・・。また、ネフィはアーデム教授から託された薬草らくだとげの秘密を解くために、弓作り部族を訪ねる旅に出ることに・・・。そして、再び、幻の青いチューリップの花が、人々をまどわせはじめる。

 前作の登場人物乞食のジェムは、都中の乞食集団のボスとなり、流れ者のバロは、あるときは通訳、あるときは講談師として旅を続ける。シャー・クルーの一番弟子のメフメットはモスクの壁の文様を極め、アーデム教授の屋敷の手伝いセマはシャー・クルーの屋敷の手伝いとして、再び物語に登場する。そして、続編で新たに登場する宮廷医師で、スペインから来たユダヤ教徒のモシェやハーレムの女奴隷ビュルビュル・・・一人一人が時代の制約や禁忌の中を精一杯生きている。

 前作同様、登場人物の一人一人が生き生きと描かれ、ハーレムの様子やスペインから来たユダヤ人の街バラッドの様子など、細やかな描写の中に、16世紀のトルコの生活が見事に甦っている。物語の中で、流れ者のバロが語る「青いラーレの物語」が面白く、作者の語りとの相乗効果でオスマン・トルコの時代にタイムスリップしたかのように物語を読み進むことができる。作者のイスラム世界に対する深い時代考証も見逃せないが、自らトルコのカッパドキア地方に留まり、現地の女性と絨毯を織ったり、中近東を旅し、中央アジアの遊牧民とともに生活をした作者ならではの語りではないだろうか。
 
 フッレム妃が青いチューリップに祈って引き起こそうとしている「よからぬこと」を止めることは出来るのか。
 らくだとげの秘密は解けるのか。
 年頃となったラーレにメフメットとの結婚話が上がっている。二人のその後とラーレを巡るネフィとメフメットとの恋の物語からも目が離せない。

 登場人物たちのその後は・・・・。
 青いチューリップのその後は・・・。
 読み終えた後、すぐにでも続編が読みたいと思った。前作『青いチューリップ』は、2005年度に第38回日本児童文学者協会新人賞受賞している。次なる「青いチューリップ」の物語のシリーズとしての続編を期待してやまない。

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2008/03/12

マイナス30度の厳寒の首都ウランバートルのマンホールの中で生き延びている子ども達を知っていますか?~池間哲郎さんの著書のご紹介

 ●マンホールで大人になった -再訪・厳寒のモンゴル-(初回放送:2004年6月)が、NHKの[BShi]にて、3/12(水) 後8:00-9:30、再放送されましたので、過去記事を再更新しました。番組の【語り】は、柳生博氏、【内容】は、市場経済導入後貧富の差が拡大したモンゴルで、親に見捨てられマンホールで暮らしていた子どもたち。彼らはその後どうなったのか。懸命に生きる姿を追うものです。

 以下、「ほのぼの文庫」の過去記事です。

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 世界には、いろいろな国々があります。情報化社会と言われていますが、私たちの知りえない世界の国々の情報がたくさんあることも事実です。
 マンホールチルドレンと呼ばれる子ども達 
 モンゴルの首都ウランバートルは、社会主義の崩壊が原因で経済が壊滅状態。社会保障制度が全くないため、町には失業者が増え、貧しさから子どもを虐待する親、子どもを捨てる親が出てきました。親から見放された子どもたちがホームレスとなって、マンホールで暮らしています。
 ウランバートルは世界でも最も気温が厳しい首都、冬になるとマイナス30度が当たり前、ホームレスとなった子どもたちは、暖房用の温水が通るマンホールの中でしか生き延びる場所がないのです。マンホールの中は、汚水とゴミが散乱、ねずみに噛まれて病気になる子どもたち、性暴力の深刻化により、ねずみに囲まれて出産して亡くなった14歳の少女がいます。体も心も寒い中で、子ども達が必死で生きようとしています。 
 池間哲郎さん達は、ウランバートルの郊外に、マンホールチルドレン保護施設「沖縄の家」を建てました。沖縄の人たちだけの善意、草の根活動の一人ひとりの善意によって出来た施設です。
 

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2008/03/05

気分転換にいかが?! 「喜びは創りだすもの~ターシャ・テューダー四季の庭」

 ちょっと落ち込んだとき、気分転換に観るのが、NHKで放送され好評を得たハイビジョン番組のDVD(未公開映像付き)です。愛蔵本とセットになっていますので、映像と写真と文字を通して、ターシャの美しい世界を堪能することができます。

アメリカの絵本作家として、また、園芸家として世界的に有名なターシャ・テューダーの庭が初めて映像化されました。

ターシャは今年で90歳。67年に及ぶ作家生活で100冊を超える絵本を手がけています。アメリカ北東部のバーモント州で、19世紀の生活様式を実践しながら、1972年以来、30万坪(東京ドームの20倍)もの広い土地で、理想的な庭を作り上げて来ました。

世界中の園芸家があこがれるターシャの庭は、ターシャが57歳になって手がけたもの。33年かかって作り上げられた庭をターシャ自ら「地上の楽園」と呼んでいます。

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