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2005/07/28

(野辺明子&志沢小夜子・文/田畑精一・絵)『さっちゃんのまほうのて』(偕成社)

さっちゃんの まほうのて
田畑 精一
偕成社 (1985.10)
通常24時間以内に発送します。

 さっちゃんの右手には5本の指がありません。さっちゃんのような子ども達は、医学的に「先天性四肢障害児」と呼ばれています。さっちゃんは幼稚園のすみれぐみ、もうすぐお姉ちゃんになります。
 ある日、幼稚園のままごと遊びで「おかあさん」になりたいと言ったさっちゃんに、友達のまりちゃんが「さっちゃんは おかあさんには なれないよ! だって、てのないおかあさんなんて へんだもん。」と言います。まわりにいた友達も「そうよ!」「へんだよ!」と言いました。さっちゃんは深く傷つき、幼稚園に行けなくなってしまいました。
 さっちゃんの手の障害を子ども達はどのように見詰めているのでしょうか。また、さっちゃんは、どのように自分の障害を受け入れてゆくのでしょうか。

 絵本ができあがるまでに5年以上の年月がかかったそうです。丹精を込めて描かれた田畑精一さんのイラストと身を絞るように綴られた文章が心の奥底に伝わってきます。
 弟が生まれてお姉ちゃんになったさっちゃんの立ち直ってゆく姿が、生き生きと描かれています。この絵本を読んだら、誰もがさっちゃんを好きになり、心の底から応援したくなるでしょう。

 わたしにも点頭てんかんという重い病を患い、知的な障害を抱えている娘がいます。さっちゃんのように客観的に自分の障害を認識することはできませんが、中学校に進学した時、障害児学級に移ったことがきっかけで、今までの友達を「ふつうがっきゅうの子」と言うようになりました。
 てんかんの発作のことなど病気のことを折に触れて語りながら20歳になる娘を見守っています。障害を抱えていてもわたしにとっては、本当に可愛い娘です。
 「おかあさんのだいすきな さちこの かわいい かわいいて なんだから・・・。」というお母さん。「さちこのては まるで まほうのてだね。」というお父さん。さっちゃんに「障害」を語るご両親の言葉のひとつひとつが心に残ります。
 人間である以上誰もが心身に障害を負う可能性を秘めています。手に障害を抱えたさっちゃんの心の葛藤と成長、そして、さっちゃんを見守るご両親の気持ちを多くの人に知っていただきたいと思いました。

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コメント

 ののかさん、コメントとトラックバックをありがとうございました。「さっちゃんのまほうのて」は以前から読んでみたいと思っていました。ののかさんの紹介文がきっかけで読むことができました。

 本当に良くできた絵本だと思います。たくさんの方に読んでいただきたい絵本ですね。

投稿 まざあぐうす | 2005/07/29 21:54

まざあぐうすさん、私は読書感想文が何よりも苦手でしたので、自分のブログでは上手にこの本を紹介することができませんでした。
まざあぐうすさんの言葉にあるように、多くの人に知ってもらいたい本ですよね。
ほのぼの文庫にご紹介いただいてありがとうございました。私の記事も、恥ずかしながらトラックバックさせていただきます。

投稿 ののか | 2005/07/29 20:20

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