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2008/05/18

愛することのかけがえのなさ

 4月にNGOにフルタイムで勤務を始めて以来、NGO関連の専門書を読むことに専念していまして、おまけに土日の出張などもあり、ヘトヘト状態で、読みたい児童書が積読状態となっていました。

 連休を経て、ようやくブログ友のこひつじ文庫さんが紹介されていた児童書3冊を読みました。

・「彼の名はヤン」(イリーナ・コルシュノフ作 うえだまにこ訳)徳間書店
・「ベンはアンナがすき」(ペーター・ヘルトリング作 うえだまにこ訳)偕成社
・「あなたはそっとやってくる」(ジャクリーン・ウッドソ作 さくまゆみこ訳)あすなろ書房

「彼の名はヤン」

 第二次世界大戦末期のドイツが舞台。17歳の少女レギーネはポーランドの青年ヤンと恋に落ちた。だがナチスが「下等人種」とするポーランド人とつきあうことは大罪だった。逮捕され、監獄へ送られたレギーネは辛くも脱出し、さまざまな体験を、ヤンから学んだ広い世界のことを語り出す。無惨に引き裂かれたポーランド人青年との恋をとおして、戦争の真実を見つめる17歳の少女を描く物語。

「ベンはアンナがすき」

 10歳のベンは、ポーランドから転校してきたアンナが好きになります。計算が手につかなくなったり、友だちにやきもちを焼いたり、帰りに待ち伏せをしたり、ラブレターを書いたり・・・。その恋の初々しさと同時に、離れ離れにならなければならない二人の運命が切なくもあります。初恋というにはあまりに幼い恋の物語。


「あなたはそっとやってくる」

 

 十五歳のジェレマイアとエリー。
 マイアは黒人。エリーはユダヤ系の白人です。
 私立パーシー学院に転校した二人は、はじめて会った瞬間から、お互いのことが忘れられなくなり、少しずつ距離をちぢめていきます。
 しかし、人種の壁が二人の間に・・・。
 Audre Lordeの詩"If you come softly "に触発されて書かれたリリカルなラブストーリー。初恋の初々しさとはかなさと越え難い人種差別を感じさせられる切ない物語。

If you come softly
as the wind within the trees
you may hear what I hear
see what sorrow sees.

木立を渡る風のように、そっと
あなたがやってくるなら、
きっと聞こえるでしょう、私に聞こえるものが。
見えるでしょう、悲しみの目に映るものが。

 歴史的な運命、人種の違い・・・本人の努力の叶わない運命に翻弄されながらも、純粋で確かな足跡を残したであろう恋の物語。 3冊の本を読み終えて、この時代、この国に生まれ、この国で出会う必然性を思い、愛する対象が存在することの有難さを思いました。恋が愛に至ること自体、稀であるのかもしれません。親子、きょうだい、親友、男女の愛に限りません。何があっても愛したい人をしっかり愛し続けたいと思いました。

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『アンネ・フランクのバラ アンネの意志を受け継いだ人びと』(アンネのバラの教会 高橋数樹・編)(出版文化社)

Annenobara

今年もわが家にアンネ・フランクのバラが咲きました。この4月からフルタイムで勤務を始めましたので、ベランダいっぱいに植えていた花や木々を差し上げたり、移植したりしましたが、アンネ・フランクのバラだけは手元に残しました。手塩にかけて育てることができるのは、この花だけ・・・と心に決めています。星の王子さまが自分の星で唯一大切に育てていた花に思いを馳せながら、育てています。携帯カメラの写真ですので、画像があまりよくありませんが、この夏の初花をご覧になってください。(ちなみにアンネ・フランクのバラは、四季を通して咲きます。私は冬は無理をさせないように休ませています。)

 アンネ・フランクにまつわるバラの花をご存知ですか?「Rose Garden」のラ・ロズレさんのご紹介で、『アンネ・フランクのバラ』を読みました。
 「アンネのバラ」は、蕾の時は赤色、開花するとオレンジ色に黄色がかった黄金色になり、時間の経過とともに花弁の先からサーモンピンクに変色し、さらに濃い赤色になるという美しいバラの花です。(「アンネのバラ」の写真は、Rose Gardenのこちらにアップされています。)
 『アンネの日記』に感銘を受けたベルギーの園芸家デルフォルヘ氏によって1955年に作出されSouvenir d’Anne Frank(アンネ・フランクの形見)と名づけられました。1960年に世に発表され、1962年にアンネの父親であるオットー・フランク氏に贈られたバラの花です。
 そのバラが、同著の執筆者である大槻武二・道子牧師が関わるしののめ合唱団とオットー氏との出会いを通して、1972年のクリスマスにオットー氏から日本に贈られました。

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