2008/03/16

(ルーシー&スティーヴン・ホーキング・作/さくまゆみこ・訳)『宇宙への秘密の鍵』(岩崎書店)

 本書は、量子力学と相対性理論というふたつの大きな発見を踏まえて、その両方から導かれる宇宙の姿を初めて描いた天才物理学者スティーヴン・ホーキング博士とその娘で小説家のルーシーが世界中の子ども達のために書いた宇宙冒険物語。いまや世界約40ヶ国で出版され、世界のベストセラーとなっています。

 主人公の少年ジョージは、ペットのブタを追って隣の家に飛び込み、科学者のエリックと娘アニーに出会ったことから、スーパーコンピュータ<コスモス>によって、宇宙の旅へと導かれます。ジョージは、<コスモス>を通して、星の誕生と死や彗星を知り、宇宙に引き込まれていきますが、そこに不可解な行動を取るリーパー先生や暴力的で陰湿ないじめを繰り返す同級生の影が・・・。
 
 19のコラムと32ページの美しいカラー写真が本書の特徴と言えるでしょう。太陽系やブラックホール、物質や質量など、ストーリーを読み進める上で必要な宇宙や物理学の知識が別コラムにて挿入されていて、小学生でも理解できるような配慮が施されています。さらに、イラストの他、探査機によって撮影された天体写真やコンピューター処理画像が掲載されているため、宇宙を舞台に展開される冒険物語がよりリアルにイメージできます。

 

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2006/07/30

自然を見つめる絵本 イエルク・シュタイナー

 順序が前後してしまいますが、受講している絵本・児童文学研究センターの基礎講座第23回「自然をテーマとした作品群」にて、イエルク・シュタイナーの3冊の絵本に出会いました。

  • 「うさぎの島」:うさぎの食肉工場で 長く暮らす灰色うさぎと、外から来た茶色うさぎ 2匹は、自由を求めて工場を脱走します。自然の中の草のにおい、日の光、川の水の音を、灰色うさぎはすっかり忘れてしまっていました。 そして、「うちへ帰りたい、工場ほど いい所はない」と工場へ戻ります。自由になり、自然の中に残る茶色うさぎに「幸せを祈るよ」と言いながら・・・。
  • 「ふたつの島」:海に浮かぶ、ふたつの島。大きい島には、大きな体の人がいて、貧富や身分の差があり、皆働き者でした。小さな島には小さな体の人がいて、歌い踊りその日生きる分だけの仕事をし、人生を楽しんでいました。 太古の昔に第三の島があり、沈んだと言い伝えられています。ある日、大きい島で金(キン)がみつかり、欲張りな人間達に、掘り尽くされ、島の自然が破壊されてゆきます。
  • 「ぼくはぼくのままでいたかったのに」:くまが冬眠している間に、人間は森の木を切り倒し工場を建ててしまいました。春になり、目覚めて呆然としているくまに、工場の職長が「とっとと仕事につけ」と言います。「ぼくは くまだ。」と訴えますが認められません。くまは、作業服を着、ひげをそり、タイム・レコーダーにカードをいれ、仕事を始めました。

 作者であるイエルク・シュタイナーは、1930年スイス生まれ、教師をしながら作家として活動していました。どの本を読んでも、人間が行っている自然破壊、人間のエゴで犠牲になった生きもの達・・・人間の世界の理不尽を感じさせられます。絵本を通して、自然破壊への警鐘を切実に鳴らし続けている作者の姿が浮かびます。

 しみじみと感じるのは、科学技術の進歩が人間社会に必ずしも幸せをもたらすとは限らないということでした。

 挿絵も美しく、読み聞かせにもお勧め。

うさぎの島
うさぎの島
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.30
イエルク・シュタイナーぶん / イエルク・ミュラーえ / おおしま かおりやく
ほるぷ出版 (1984.12)
通常2-3日以内に発送します。
ふたつの島
ふたつの島
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.30
イエルク・シュタイナーぶん / イエルク・ミュラーえ / おおしま かおりやく
ほるぷ出版 (1982.10)
通常2-3日以内に発送します。
ぼくはくまのままでいたかったのに……
イエルク・シュタイナーぶん / イエルク・ミュラーえ / おおしま かおりやく
ほるぷ出版 (1982)
通常2-3日以内に発送します。

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自然を感じる絵本  農村の生活

 受講中の講座の第23回の講義で紹介されていた絵本の中で、「農村の生活」を描いた絵本二冊が心に残りました。日本は元々農業国でしたが、今や人口の大半が都市部で生活しています。農村を巡る季節を美しく詩情豊かに描いた絵本として、バーバラ・クーニーの『にぐるまひいて』とプロンベンセン夫妻の『かえでがおか農場のいちねん』をお薦めします。(バーバラ・クーニーの作品にはどこかしらターシャ・テューダーさんの作品世界を感じます。)

にぐるま ひいて
ドナルド・ホールぶん / バーバラ・クーニーえ / もき かずこやく
ほるぷ出版 (1980.10)
通常24時間以内に発送します。
かえでがおか農場のいちねん
アリス・プロベンセンさく / マーティン・プロベンセンさく / きしだ えりこやく
ほるぷ出版 (1980.6)
通常2-3日以内に発送します。

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2006/03/05

地球交響曲第一番 ペオ・エクベリ氏講演「私達とアフリカの繋がり」

 Tokyo Professionals主催の地球交響曲第一番を東京渋谷のウィメンズプラザで観ました。
 上映前にKNOBさんのディジュリドゥの演奏、ペオ・エクベリさんの講演(「私達とアフリカの繋がり」)。ペオ・エクベリさんの講演は30分でしたが非常に密度の濃い内容でした。ペオさんは、現在地球上で起こっている様々な「問題」(環境、経済、健康)を解決への「可能性」として捉えています。情報技術や交通網の発達により世界がglobal化し、世界の問題が近いものとなったことで、今の時代を生きる私たちにとって、全ての問題が解決できる可能性も高くなったという前向きな考え方です。
 
 アフリカと日本との関わりで「象牙」「タンタル金属」の話題が提供されました。
【象牙と日本】1960年から80年の二十年間に象牙の獲得を目的に、多くの象たちが密猟の犠牲になり、絶滅の危機に瀕したこと、その後、密猟対策で法律が強化され、輸入禁止となったことで問題は解決の方向に向かいつつあるが、今だに日本だけは象牙が輸入でき、印鑑などで商品化されているという事実。
 第一番で動物保護活動家のダフニー・シェルドリック氏と保護された象エレナが登場しますが、象という動物が非常にすぐれたテレパシーとコミュニケーション能力を備えた種であり、他種とも平和に共存
し、誇り高い動物であることを知り、驚くと同時に「象牙」を目的に乱獲された過去と今だに商品として日本の市場に出回っていることを悲しく思いました。

【マウンテンゴリラの絶滅の危機と携帯電話】またタンタル金属に関しては、マウンテンゴリラの絶滅の危機と携帯電話・・・意外な事実を知らされました。タンタル金属は、Ta 原子番号73 Click!

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地球交響曲第一番

 3月4日(土)Tokyo Professionals主催の地球交響曲第一番を東京渋谷のウィメンズプラザで観賞。

 第一番は、http://www.gaiasymphony.com/co_guide1.html。出演者は、植物学者の野沢重雄、登山家のラインホルト・メスナー、動物保護活動家のダフニー・シェルドリック、ミュージシャンのエンヤ(&鶴岡真弓)、宇宙飛行士のラッセル・シュワイカートの6人。

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2006/02/19

(龍村仁著)『地球交響曲第三番魂の旅』(角川書店)

 地球交響曲は、ジェームズ・ラブロック博士のガイア理論を原点として、世界中のスピリチュアルな体験をもつ人々のメッセージをオムニバス風につづった映画です。(引用:龍村仁著「地球をつつむ風のように」サンマーク出版)その「第三番」の撮影開始を十日後に控えていた1996年8月8日、重要な出演者となるはずであった星野道夫氏がロシアのカムチャッカで熊に襲われて、この世を去りました。
 三年前の「第二番」の撮影中には、出演を承諾してくれていたF1レーサーのアイルトン・セナが不慮の事故でこの世を去っています。二度目の映画撮影の危機に見舞われ、著者が監督として、一人の人間として、どれほどのショックを受けたのかは計り知れません。
 「人生とは、なにかを計画している時に起きてしまう別の出来事のことをいう」と言うアラスカ初の女性ブッシュパイロットで、星野道夫氏の友人であるシリア・ハンターの言葉が「第三番」を象徴しているように思えます。

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2005/01/29

太田京子著『人はクマと友だちになれるか?』(岩崎書店)

太田京子著『人はクマと友だちになれるか?』(岩崎書店)クマに関する情報が分かりやすく整理して語られています。~お子さんと一緒に、クマと人間の共存について、共に考えるためにお勧めの良書です。
hitowakumatotomodachininareruka太田京子著『人はクマと友だちになれるか?』(岩崎書店)は、こちら・bk1へ。

 この本の著者の太田京子さんは、幼い頃、北海道でオリに入れられたヒグマに出会いました。オリには、赤いかすれた文字で「キケン! このクマは野生のヒグマでたいへん危険です。近よらないでください」と書かれていました。ヒグマは、悲しい顔をしていました。
 児童文学の作家で、クマの研究者でも関係者でもない太田さんは、そのクマのことが、まるで友だちのように気になって、「人間とクマは、おたがいに傷つけないで、暮らせないものなのでしょうか? 人間はクマと友だちになれないのでしょうか?」という問題意識を抱きました。
 
 昨年は、クマが人里に出没して起こった被害や事故のニュースを多く耳にしました。本来、山に棲むクマが人里に出てくると様々な問題が生じます。クマの気持ちも考えながら、人とクマが傷つけあうことなくともに生きていける方法はあるのでしょうか。

 

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2004/12/24

自然に目をむけるための児童書

yellow_roseベランダのプランターの中で、ミニ薔薇の花がもうすぐ咲きそうです。子どもの頃から、草花に親しんできました。花を美しいと思う心を大切にしたいと思っています。

 私たちが子どもの頃、昆虫や草花と遊んでいました。川や池や海で泳いだり、釣りをしたりしていました。山に登ることを楽しんでいました。子どもの日常の中に自然がありました。
 ふと自分の子ども達を見つめていると、都会に暮らしているせいか、自然に触れるためには、わざわざどこかへ出かけなくてはなりません。遊びもテレビゲームが中心となっているような気がします。
 そんな子ども達に不安や危機感を感じるのは私だけでしょうか。
 今年出版された児童書の中から『アリからみると』(福音館書店)、『田んぼのきもち』(ポプラ社)、『はちみつってどこからくるの?』(PHP研究所)、『スズメの大研究』(PHP研究所)、子ども達が自然に目を向けてくれるきっかけとなりそうなノンフィクションの児童書4冊を取り上げてみました。

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