2008/02/25

河合隼雄著『大人の友情』(朝日新聞社)

 「ほんとうの友人とは?」という問いに対して、著者は「夜中の十二時に、自動車のトランクに死体をいれて持ってきて、どうしようかと言ったとき、黙って話に乗ってくれる人だ」というユング派の分析家アドルフ・グッゲンビュールの言葉を引用している。
 冒頭から「友情」を語ることが一筋縄でいかないことを暗示しつつ、「友だちが欲しい」・「友情を支えるもの」・「男女間に友情は成立するか」・「友人の出世を喜べるか」・「友人の死」・「「つきあい」は難しい」・「碁がたき・ポンユー」・「裏切」・「友情と同性愛」・「茶呑み友だち」・「友情と贈りもの」・「境界を超える友情」の12のテーマに基づいて展開される本格的な友情論。軽快な語り口にぐいぐい引き込まれ、友情の何たるかの奥深さを知らされる。

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2005/07/05

(秋山さと子・著)『ユングの心理学』(講談社現代新書677)

ユングの心理学を通して、おとなにおける<子ども>の活性化、新しい意識の誕生を促す >bk1

 心とは、自分の一部でありながらままならないものです。心のことが知りたくて、20代でフロイトに出会い、30代に入ってからユングの心理学に出会いました。「河合隼雄著作集」全14冊(岩波書店)「講座心理療法」全8巻(岩波書店)を読みながら、独学でユングの心理学を学び、自分の心について考えてきました。

 ユング自身の生涯の記録を通して、ユングの見た代表的な夢やフロイトとの出会いと決別、精神科医としての危機の時を振り返り、ユングの分析する人間のタイプや無意識の世界、<元型>や忘れられた心の断片<影>、内なる異性像<アニマ・アニムス>、母なるものの根源にある<グレート・マザー>、<老賢人>を解き明かす同著はユング心理学関係の書籍の中でお気に入りの一冊。

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