2008/01/18

(佐藤初女著)『おむすびの祈り 「森のイスキア」こころの歳時記』(集英社文庫)

 著者である佐藤初女さんは30年も前から自宅を開放し、心を病んだ人、苦しみを抱えた人たちを受け入れて来ました。その季節に採れる新鮮な素材の手料理とおむすび、そして、黙って傍らに座る著者によって多くの人が癒され、励まされました。
 そんな著者を慕う人たちの奉仕や寄付によって、霊峰岩木山の麓に「森のイスキア」という憩いと安らぎの場が開設されました。

 第一章 冬 いのちへの気づき
 第二章 春 人生の種蒔き
 第三章 夏 心で生きる
 第四章 秋 希望の鐘

 著者の生い立ちから「森のイスキア」開設に至るまでの日々や「森のイスキア」の四季を巡る「食」「信仰」「出会い」が美しい写真とともに紹介されています。各章に<佐藤初女さんへの手紙>が一通ずつ引用されています。

「耐えがたきを耐え
 忍びがたきを忍び
 許しがたきを許し
 あたたかい太陽を思わせるやさしい言葉
 冬のきびしい寒さにも値する愛情ある助言
 慈しみの雨のように涙を流しては共感する
 なごやかな風を思わせる雰囲気
 それが母の心
 佐藤 初女」

 巻頭の言葉に著者の生き方が集約されていますが、一冊を読み終えた時、一人一人のいのちを、また、どの食材のいのちをも限りなく慈しむ著者の姿が浮き彫りにされ、著者の命への慈しみにあたたかく包まれ、命への気づきを促されます。
 食という日常の営みを通して人生を深く見つめなおすことができる一冊です。

続きを読む "(佐藤初女著)『おむすびの祈り 「森のイスキア」こころの歳時記』(集英社文庫)"

| | コメント (4)

2006/03/16

地球交響曲第三番

 3月11日(土)Tokyo Professionals主催の地球交響曲第三番Click!を東京渋谷のウィメンズプラザで観賞しました。

 「第三番」の撮影開始を10日後に控えていた1996年8月8日、重要な出演者となるはずであった星野道夫氏がロシアのカムチャッカで熊に襲われて、この世を去りました。「故星野道夫氏に捧ぐ」の言葉に始まる第三番。

 観終わった時、感無量でした。言葉にするのが大変なくらいいろんな思いが溢れてきます。いろんなことを感じ、いろんなことを考える必要性を感じ、自分自身がこれからどういう方向に向かっていったらよいのかを考えさせられています。

・「人生とは、なにかを計画している時に起きてしまう別の出来事のことをいう」(アラスカ初の女性ブッシュパイロット:シリア・ハンターの言葉)

・“Don’t be afraid to speak about spirits!”(神話の語り部ボブ・サムの言葉)

・「至福の喜びは、深い悲しみと共にある」(ビル・フラーの言葉)

 星野道夫さんの遺児翔馬君の無垢な笑顔、奥様である直子さんの頬を伝う涙、そして、星野道夫さんと出会った一人一人の言葉、アラスカやカナダのハンソン島、ハワイの風景・・・そのどれもが美しく、心に深く刻まれています。

 魂というレベルでは、全ての生命体が母なる星地球に生かされている存在であることを登場する一人一人の生き様をかけた言葉から教えられました。もしかしたら、地球交響曲の中で一番心に残るのは第三番かもしれません。

 人間の世界の極北に立ち、自然と向き合った星野道夫さんの存在が第三番を通して、リアルに感じられました。星野道夫さんが私たちに遺してくれた写真集やエッセイ集をこれまでよりもっと深く理解できそうな気がしています。 

 「自分のいのちは、自分のものであると同時に、種を超え、時を超えて連綿と続く大きないのちの繋がりの中に生かされている」という思いを忘れないでいたいと思いました。

 「地球交響曲」公式HPは、こちらです。  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/03/05

地球交響曲第一番 ペオ・エクベリ氏講演「私達とアフリカの繋がり」

 Tokyo Professionals主催の地球交響曲第一番を東京渋谷のウィメンズプラザで観ました。
 上映前にKNOBさんのディジュリドゥの演奏、ペオ・エクベリさんの講演(「私達とアフリカの繋がり」)。ペオ・エクベリさんの講演は30分でしたが非常に密度の濃い内容でした。ペオさんは、現在地球上で起こっている様々な「問題」(環境、経済、健康)を解決への「可能性」として捉えています。情報技術や交通網の発達により世界がglobal化し、世界の問題が近いものとなったことで、今の時代を生きる私たちにとって、全ての問題が解決できる可能性も高くなったという前向きな考え方です。
 
 アフリカと日本との関わりで「象牙」「タンタル金属」の話題が提供されました。
【象牙と日本】1960年から80年の二十年間に象牙の獲得を目的に、多くの象たちが密猟の犠牲になり、絶滅の危機に瀕したこと、その後、密猟対策で法律が強化され、輸入禁止となったことで問題は解決の方向に向かいつつあるが、今だに日本だけは象牙が輸入でき、印鑑などで商品化されているという事実。
 第一番で動物保護活動家のダフニー・シェルドリック氏と保護された象エレナが登場しますが、象という動物が非常にすぐれたテレパシーとコミュニケーション能力を備えた種であり、他種とも平和に共存
し、誇り高い動物であることを知り、驚くと同時に「象牙」を目的に乱獲された過去と今だに商品として日本の市場に出回っていることを悲しく思いました。

【マウンテンゴリラの絶滅の危機と携帯電話】またタンタル金属に関しては、マウンテンゴリラの絶滅の危機と携帯電話・・・意外な事実を知らされました。タンタル金属は、Ta 原子番号73 Click!

続きを読む "地球交響曲第一番 ペオ・エクベリ氏講演「私達とアフリカの繋がり」"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

地球交響曲第一番

 3月4日(土)Tokyo Professionals主催の地球交響曲第一番を東京渋谷のウィメンズプラザで観賞。

 第一番は、http://www.gaiasymphony.com/co_guide1.html。出演者は、植物学者の野沢重雄、登山家のラインホルト・メスナー、動物保護活動家のダフニー・シェルドリック、ミュージシャンのエンヤ(&鶴岡真弓)、宇宙飛行士のラッセル・シュワイカートの6人。

続きを読む "地球交響曲第一番"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/02/19

(龍村仁著)『地球交響曲第三番魂の旅』(角川書店)

 地球交響曲は、ジェームズ・ラブロック博士のガイア理論を原点として、世界中のスピリチュアルな体験をもつ人々のメッセージをオムニバス風につづった映画です。(引用:龍村仁著「地球をつつむ風のように」サンマーク出版)その「第三番」の撮影開始を十日後に控えていた1996年8月8日、重要な出演者となるはずであった星野道夫氏がロシアのカムチャッカで熊に襲われて、この世を去りました。
 三年前の「第二番」の撮影中には、出演を承諾してくれていたF1レーサーのアイルトン・セナが不慮の事故でこの世を去っています。二度目の映画撮影の危機に見舞われ、著者が監督として、一人の人間として、どれほどのショックを受けたのかは計り知れません。
 「人生とは、なにかを計画している時に起きてしまう別の出来事のことをいう」と言うアラスカ初の女性ブッシュパイロットで、星野道夫氏の友人であるシリア・ハンターの言葉が「第三番」を象徴しているように思えます。

続きを読む "(龍村仁著)『地球交響曲第三番魂の旅』(角川書店)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/01/14

(龍村仁著)『地球(ガイア)をつつむ風のように』(サンマーク出版)

 『地球交響曲』の上映会のポスターを目にするようになって10数年が過ぎ、ようやく昨年末に第四番を観ることができた。まさに、これぞ私が体の、また、心の奥底から求めていたメッセージではないかと思える出会いだった。
 もっと地球交響曲について知りたいとの思いから、監督の著書を読むことにした。最初に読んだのが本書である。「交響曲を奏でる魂の友へ」、「子供たちに伝えたいこと」、「風の原点を見つめて」の三章よりなるエッセイ集。『地球交響曲 第四番』の完成を前に刊行されている。 

地球交響曲公式HPは、こちら

続きを読む "(龍村仁著)『地球(ガイア)をつつむ風のように』(サンマーク出版)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)